実はここからが私の毒舌・・・。もとい本番です。

 

長文にお付き合いいただきありがとうございます。メンテナンスアドバイザーの栗下です。

 

この記事は同業者の方が目にすれば苦情がでてしまうくらい具体的な記事ですが、私が自分の目で見て

 

各ご家庭を訪問させてもらって耳にしてきた話で、よく話題としてあがる内容を取り上げています。

 

 

【1.実はセラミック塗装は外壁と相性が良くない・・・。】

 

一時ほどのブームは去りましたが、三重県北部では時々施工している現場を目にします。

 

一般的な塗装より高いですよね・・・。

 

一生、大丈夫とか言ってる営業マン多いですよね・・・。

 

完工後2-3年は太陽光が反射して綺麗ですよね。

 

でも・・・・。15年程で何かしら困った事になる家が多すぎるんです。

 

・表面がヤスリのようにザラザラチクチクなので、そこに雨水とともに流れてきた

 

  汚れが目詰まりしちゃってる。(特にベランダなど裏表外気に触れている箇所)

 

・外壁に大きな黒シミがいくつもできて困った。

 

・大小さまざまなひび割れができてしまって困った。 

 

 

・壁の下側から 水を吸い上げた様なシミができてきた。ひどい状態になると指で押すとぶよぶよ。

 

  セラミックがパズルのピースの様に割れて剥がれ落ちた。

 

 

 

大丈夫? いや大丈夫なわけないですよね? 

 

明らかに水を吸って セラミック塗装膜と外壁建材の間に水が入ってしまっています。

 

 

セラミック塗装は普通の塗装と違って、耐久の限界がきても 流れ落ちてなくなるわけではありません!

 

 

 

 

弊社も何度もお客様からお問い合わせをいただきメンテナンスした経験があります。(もちろん他社で施工されたものです)

 

正直な話、かなり苦労&苦戦の連続でした。正直、仕事としては請け負いたくない仕事の一つです。

 

それはなぜか?痛み具合にもよりますが、かなり補修が大変で 何年大丈夫かといわれると

 

ウーン・・・。と言わざる得ないからです・・・・。 

 

 

なぜ、そんな事が起きるのか・・・。それはセラミック塗装の特性や維持管理のお話を

 

営業マンが意図的に省いているからです。

 

セラミック塗料はもともとは 門塀や擁壁(セメント壁等)や石材など 浸透性が少なく

 

変形がない建材に向いているという事でできた製品だと記憶しています。

 

揺れたり時にねじれたり、年数と共に多少は変形する住宅には不向きなのです。

 

そして、ボード系・モルタル系の建材はセラミック塗料の下地と相性が良くない様で

 

剥離した破片をみると セラミック塗膜の裏側と外壁建材の間を水がくぐり建材の表面ごと

 

剥離を起こすケースが大半です。(10年経過以降)

 

 

実は!!

 

実はセラミック塗装って10年に一回 透明な塗料を塗ってお手入れする必要があります!

(ほとんどの営業マンが言ってません。)

 

そりゃそうですよね・・・。ただでさえ高いのにさらにそんな事言ったら・・・・・。

 

しかもセラミック塗装を守るためにさらに10年ごとに塗装って・・・・。

 

 

弊社ではセラミック塗装は住宅にはお勧めしません。

 

 

*下の写真は水にぬれたのではなく、透明な塗料でレンガを保護した物です。セラミックやレンガや石などに施工が

 

  可能で、長期に色あせや汚れから表面を保護します。もちろん防水効果もあります。また多少の色褪せであれば

 

色が鮮やかに復元します。

 

 

【 2.カラーベスト(スレート)系 セメント系の屋根材の塗装は持ちが悪い。】 

 

 

カラーベスト屋根のお家、スレート屋根の倉庫 塗装された経験がある方は

 

多いと思います。 

 

塗装して何年目ですか?まだ光沢は残っていますか?

 

外壁と同時に塗装された方、外壁と比べて状態はどうですか?

 

施工時何年大丈夫といわれましたか?

 

これから塗装をお考えの方も多いと思いますのでハッキリ言います。

 

10年たったら元通りバサバサの家が大半です。

 

経験上、築10年以内の住宅か25年以内で今までに 屋根の素地が雨風日光に

 

触れてないようお手入れしてきた。 この二つの条件どちらかにあてはまっていなければ

 

塗装でのメンテナンスはお勧めしません。

 

しかも持ちが悪いだけではありません。大半の方は 家の壁と屋根を同時に塗装されます。

 

でも屋根だけが先に塗装の効果がきれてしまったら?次の塗装のタイミングが困って

 

しまいますよね? 屋根と壁バラバラに塗装していては割高になってしまいます。

 

1度でもコケや塗料の変色など 元の色がなんだったかわからない様な状態にしてしまったら

 

塗装をしても5年~7年で効果は0です。しかもカラーベストやスレートの塗装は、

 

施工後少しづつ塗膜が薄くなり、色が薄くなり、変色し、コケが生えます。

 

光沢があるのはせいぜい3-4年といったところでしょうか。しっかり施工してそんな感じです。

 

激安でササッと施工した塗装であれば持ち年数が更に短いどころか 所々 塗装がめくれている

 

なんてのもよく見かけます。

 

 

 

 

なぜ傷んだ建材の塗装が大変なのか?

 

コケが生えるということは屋根材が水を含み湿気を帯びやすい状態になっているという事です。

 

コケにも根がありますので高圧洗浄でそれを除去すると細かな穴が無数に開いている

 

わけです。極端に言えば屋根材そのものがスポンジのようになり、

 

下地剤を大量に吸い込み、塗布する時間もそれだけかかります。

 

そして、それだけ強度が弱くなります。酷い汚れなのに強度が弱いと

 

当然高圧洗浄時に強い水圧で洗ってしまうと割ってしまう可能性があります。

 

逆に水圧を弱くすると汚れが落ちずらくなり、洗浄作業に時間がかかってしまいます。

 

 

なぜ傷んだスレートへの塗装が持ちが悪いのか?

 

カラーベスト、スレートの主材料はセメントを基本に各メーカーが強度を上げるために色々な物を配合しています。

 

そして何層かになっています。もちろん各層材質も異なります。

 

細かい説明は、色々なサイトで色々説明されていますが、大まかに言えば。屋根の地肌を

数年間むき出しにするということは。

 

1.塗装に適した表層がなくなる。

 

2.セメント層は酸に弱いため吸わせ続けると酸性雨等で ボロボロに砂状になってくる

 

3.雨を吸い始める。

 

.太陽の熱でどんどん劣化が加速する。

 

5.塗装しても砂状になっていくのが止まらないため、剥離を起こす。(砂の上に塗装はできない)

 

わかりやすく簡単に説明すると こんな感です。

 

 

塗装は営業マンが言うほど万能ではない。

 

 

塗装は人間に例えるなら病気の予防です。

 

変形、破損、劣化は直りません。建材メーカーのメンテナンスシートにも雨漏りと塗装は関係

 

ないという事がしっかり書かれています。

 

しかし、皆さん塗装の営業マンから「塗装すれば大丈夫」という言葉を聞きすぎているのか

 

「塗装すれば大丈夫といわれた」とよく耳にします。

 

はっきり言います。

 

「塗装の営業マンは塗装で大丈夫って言うに決まってます!」

 

鵜呑みにしてはいけません。

 

 

塗装しても確実に痛みは進行していく。

 

 

塗装ではなんともならないのが日光です。

 

夏場の灼熱、冬場の凍て、昼夜の温度差、表裏の温度差。

 

それが20年30年繰り返されることで、反りや割れ、素材そのものにダメージが蓄積されていきます。

 

 

5.肝心なのは屋根材の下の防水シート!

 

大切なのでもう一度、防水シートが肝心です!!

 

屋根は呼吸をしています。梅雨などは湿った空気などが屋根材の隙間から出入りしています。

 

屋根の下地(ベニア材)が水気を吸ってしまうと、膨張し、張り合わせてある接着剤の効果が

 

切れ、強度がなくなり、カビが生えます。 そうならないように守っているのが防水シートです。

 

防水シートの平均寿命は30年前後(環境により耐久年数に差はあります。)

 

もし年数的に見ても30年が近い 30年を遥かにすぎている屋根は塗装よりも他の

 

 

方法でのメンテナンスが最適と言えます。